出世に有利な資格「専門看護師」

Tweet

Pocket

難関資格

認定看護師と並んで出世に有利に働く資格としてあげられるのが専門看護師です。平成29年度に行われた調査によると、認定看護師の合格率は88％で、専門看護師の合格率は69％だったとのことで、専門看護師のほうが低い数字となりました。認定看護師はマークシート方式、専門看護師は筆記方式などの違いがあり、合格率だけで難易度を比較することはできませんが、難関資格であることはわかります。専門看護師の場合、大学院での修士課程修了が受験条件になるので最低でも2年は取得までにかかります。そういったこともあってか登録者数は認定看護師に比べて少ないですが、現在は資格取得支援制度を実施している病院も多いので、取得を狙える環境にいるならぜひチャレンジしたい資格です。

6つの役割

認定看護師は「実践」「指導」「相談」の役割を持っていますが、専門看護師はこれに加えて「調整」「倫理調整」「研究」といった役割を持つことになります。「調整」は、患者さんの療養の場が病院から自宅に移る場合でも医療をスムーズに受けられるように医療提供に関わる各スタッフや医療機関に働きかけ、調整や連携の推進を行うことです。「倫理調査」は、倫理的問題が生じやすい治療方針の決定の場などにおいて、患者さんやご家族の気持ちを尊重した治療が行えるように医師や他の看護師に働きかけることを言います。そして「研究」が、日々の看護業務で発生する課題を研究対象として捉えながら、研究結果を実践に還元して看護レベルの向上に努めることを言います。
そして分野数ですが、認定看護師が21分野なのに対して専門看護師は13分野となります。認定看護師の場合がんに関する分野は4つありますが、専門看護師の場合は「がん看護」で1分野のみになります。これには、認定看護師の方が臨床現場により近いところで看護ケアを行っていくことになるので、より細かく分類されているという理由があります。

メリット

認定看護師と同じく専門的なスキルや知識が身に付くというのが代表的なメリットとしてあげられますし、やはり出世に関してもプラスになる部分が大きいです。通常の看護師だと一つの部署にとどまって業務を行うことになりますが、専門看護師になれば部署の垣根を超えた活動が可能になります。それだけではなく大学などの教育機関や訪問看護ステーションなどにも活躍の場を広げることができます。全国でみても有資格者は少なく、この資格があるだけで大きな影響力を持つことができるでしょう。そのため、出世に良い影響を与えることは間違いありません。
以下に、日本看護協会の専門看護師に関するページを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

日本看護協会 専門看護師ページ こちらのページでは専門看護師制度の目的や役割などを確認できるほか、資格取得までの道のりを細かく確認することができます。